現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

基本ムーブメント、セットオフェンス、DFシステム、ゾーンアタックなどを日々研究・解説しています。

GSWのSwith Defenceが洗練されすぎている件について

 
この動画で逐一紹介されているGSWのSwith Defenceが極めて洗練されており、かつ効果的であるため、紹介することにした。
 
(詳しい解説は、また改めて内容を纏めてから試みたいと思う)
 
GSWは、多くのスクリーンプレーに対してスイッチを多用している。インサイドとアウトサイドのDFが入れ替わることも極めて多い。(また、スイッチ多用が問題にならないスモール・ラインナップ(Death Squad)をよく活用している)
 
単純にスイッチングしているというだけでなく、色々な特徴がある。
 
スイッチする際は、ボールの位置を把握して、パスコースをケアしながらスイッチしていることが多い。
 
また、ICE to Swithのように、他のDF型と組み合わせて、より隙のないスイッチを行っている場合もある、(特にICE to Swithは、ICEでドライブ・インを諦めさせて、パスを誘ってのSwithであり、かなり高度なDFコーディネイト)
 
他にも、インサイドとアウトサイドのスイッチが起きた際、インサイドが中でのシールを試みようとしたら、他のインサイドDFがローテーションして来てそこで再スイッチ、という形も頻出である。
GSWはさらりとやっているが、未熟な場合、離された外側のOFが長くワイドオープンになってしまうわけで、かなりの戦術理解度を要求されるローテーションである。
 
 
この動画では紹介されていないが、2017FinalのGSW vs CLEでは、体格不足のカリーはスイッチせずにハードヘッジ&リターンを行い、残り4人でスイッチングするという形がたびたび見られた。(大きく手を広げながらヘッジして楽なパスを防ぎ、全速力で元のマークマンに戻るという、かなりハードなDFだったが、客観的に見てかなり効果的であったように思う)
 
既によく知られているところだが、GSWは得点の爆発力以上に、その組織的で強固なDFが強さの秘訣である。今後この部分をさらに研究していきたい。
 
 
この動画も、かなりわかりやすくGSWの(Switchingを含めた)DFシステムを解説しており、一見の価値がある。