おすすめSLOB(サイドセット)紹介
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これまで
おすすめHalf Court Set / Horns Set (Elbow Series) / ATO Set 紹介
及び
で、Half SetやBLOBを紹介してきた。
今回は実在のSLOB(いわゆるサイドセット)を紹介していく。
ここでも現代バスケットボールの基本的な動きに準拠して記述していく。
Quick Pitch Get (0:00)
2のZipper Cut ⇒ 1→2 Flip ⇒ 5→1 PNRという展開のフォーメーション。
これに限らず、多くのSLOBはZipper Cutでエントリーする。かなりオーソドックスなセットになる。(全く同じ形のものとしては、Los Angeles Clippers SLOB DHO PNR)
似た形として、Zipper Cutした2にそのまま5がボールスクリーンをセットするものがあり(Los Angeles Clippers SLOB Zipper PNR)、これも極めてオーソドックスなSLOBになる。
Loop (& Loop Backdoor) (0:50)
Zipper Cut → Floppyという形で行われるお馴染みのLoopオフェンスは、当然SLOBのZipperエントリーでも用いられる。
最後のFlare ScreenをTop-LockやSwitchでケアされた場合のための、Elbow Flash Backdoorのパターン "Loop Backdoor" もある。↓↓
Zipper Cutのフェイクから4がWingにSpot upし、5への展開を経由する。
その後、2→1 Ripと4→2 STSに移行する。
4のAway Slipや、4→2 STS後の5→2 PNRなどがバリエーションとして考えられる。
Away (3:00)
Zipper Cutしたガードにボールを入れ、ヘルプサイドでAway(Pindown)を行うフォーメーション。極めて基礎的なパターン。
SLOB Backscreen DHO (1:50:04)
Zipper CutのフェイクからWingにSpot upした5にボールを入れ、2→1 Ripの後、5→2DHOからの4→2 PNRに移行するフォーメーション。
先ほど挙げたGSWのSLOB STSとかなりコンセプトは近い。STSを行うか、DHOやPNRを絡めるかの違いだけである。
Houston Rockets "Chicago"
UCLA Cut ⇒ Chicago (Away+DHO)
UCLAを起点にした極めてシンプルなオフェンスビルド。
SLICE (0:00)
インサイド(4)を介してサイドチェンジし、5→1 Ripと4→3 Awayを組み合わせて攻めるフォーメーション。
ダイブした1に出してから4→2 Flareをセットするパターン(SLICE DUMMY)や、1→5 Rip + 4→1 STSに移行するパターン(SLICE IOWA)がある。
"SPECIAL" Series (1:39)
2→4アウェイによる4 Topエントリーから、4→1 DHOに移るフォーメーション。以下に挙げる多彩なパターンがある。
4→1 DHOをキャンセルし、4がドライブインを試みるパターン。(KEEP)
及び、4→1 DHOの後に5→4 Flareに移行するパターン。(FLARE)
4→1 DHOから1→2 DHOに移行し、4→2 PNRをセットするパターン。(PITCH)
1がヘルプサイドへカットアウトし、4のアイソレーションを狙うパターン。(ISO)
2がトップにエントリーし、2→1 DHOと4→1 PNRを組み合わせるパターン。(ORLANDO)
(DHO PNRや、Quick Pitch Getとほぼ同じ最終形になる)
DOUBLE (3:50)
5 Topエントリーから、ヘルプサイドの1に展開し、3&5→1 のDoule PNR (Double Drag) を狙うフォーメーション。
5はRoll in、3はPop outを狙う。
RIP (4:11)
5 Topエントリー→1へのサイドチェンジから、2→4 Ripと5→2 STSを狙うフォーメーション。先に挙げたGSWのSTSとコンセプトはほぼ同じ。
LEAK (5:18)
2→4 Awayに5→2 STSを組み合わせ、2の3Pと5のSlipを狙うフォーメーション。
4(or5) Topにボールが入らない場合のオルタナティブ・プランの一つになるだろう。
DEEP (5:38)
2→4 Awayを試みつつ、5→3スクリーンで3のボールサイド・コーナーエントリーを行う。
その後、5→1 Ripで1はカットアウトし、5→3 PNRに移行する。
これも、4(or5) Topエントリーが出来ない場合のオルタナティブ・プランの一つである。
LEAK Series
1→2 Rip&5→1 STS(LEAK)を基本線とする。(Celticsの5 Top LEAKとの混同注意)
その後、5→2 Down(Wildcat)とそのSlipを狙う。この基本形から以下の様々な形に派生する。
2→5 Rip Slipに4→2 スクリーンを組み合わせるパターン。
5→2 STSから5がポップアウトし、2→1 Ripから5→2 DHOに移行するパターン。
5→3 Flare、2→4 Ripから5→2 STSに向かうパターン。
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こうして概観すると、SLOBのエントリーは
Zipperエントリー(ユーザーorスクリナー)
UCLAエントリー
5(or4) Topエントリー
LEAKエントリー
などに大別でき、相手のDFの対応やオフェンスしたいポイントに応じて、エントリーとその後の展開を使い分けているという印象である。
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【追記:2018/10/26】
Spurs "Hand Off - Options"
真新しいSLOBビルドとして、STS(Cross Screen -Down Screen)型のセットアップがあったので紹介。
5→2 Cross Screen + 4→5 Down Screen (STSアクション) から、5→1 DHOへと移るのが基本線のSLOBセット。 以下の派生パターンがある。
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