現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

基本ムーブメント、セットオフェンス、DFシステム、ゾーンアタックなどを日々研究・解説しています。

スキルメモ(スクリーンを掴む、ハンズオフの基本スキルとしてのレッグスルービハインドetc)

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この記事では、本来のブログの趣旨(戦術研究)から外れた、個別のスキルについてのメモをまとめてみる。

 

まずは「スクリーンを掴む」と言うコンセプト。

 

 

引用したツイートの通り、ユーザーがスクリナーを物理的に掴むことで、DFとのギャップを作っていることがわかる。

所謂ブラッシングというコンセプトの発展形になる。

本の学校で流行っているブラッシングの場合は、スクリナーを掴まず、可能な限り近く通るというだけの代物が多いと思われる。

だが、「スクリナーとユーザーの間に入られない」ということを達成したいなら、引用ツイートのように、「スクリーンを掴む」方が確実だ。味方を掴むのは反則でも何でもないのだから。

(柱を挟んで鬼ごっこをする様を想像してみてほしい。その際、間の柱を掴んだ方が、柱を利用して相手から逃げるにあたって格段にやりやすいはず。)

「スクリーンを掴む」ことで、スクリナーとの間を事実上ゼロ距離にすれば、ユーザーDFは、アンダー、オーバーのどちらかを迫られることになる。それに応じて、フェイドやバックドアといったオプションを的確に使いこなすことが簡単になる。もしスクリナーとの間隔が生じてしまうと、ユーザーDFにその間隔を利用され、ギャップを作るのが難しくなってしまう。

 

追記(2018/10/18)ボールスクリーンで「スクリーンを掴む」

上記はオフボールスクリーンでの「スクリーンを掴む」コンセプトであったが、当然ながらボールスクリーンでも利用可能である。以下はその例。

 

 

 

 

次に、ハンズオフの基本スキルとしてのレッグスルービハインド

 

 上記の自己引用ツイートではどちらもパチュリアのプレーを参考にしているが、過去にはボガットなどもこのプレーを得意とした。引用ツイート通り、意表を突いたタイミングと場所にパスを出せる上に、パスした時点でスクリーンセットが完了しており、チップやディナイもされにくいという利点の多いプレー。ただし、相手のDFの位置関係次第では、『相手にパスをしてしまう』というミスもあり得るので、十分注意する必要はある。

【追記:2018/12/29】参考リンク追記

Zaza Pachulia - Between the legs pass - YouTube

 

おまけ:バックダウンからのドローファール

 詳細は引用ツイート及び動画の通りだが、パワードリブルからリムの近くでターンショットを撃つ際、(相手がチップを狙うのも見越して)腕を相手側の入れ込むというプレー。特に、DFがチップを狙いたくなる絶妙な位置にボールを「見せる」のもこのプレーの肝ではないかと思っている。

 

【追記:2018/1/20】 PNRにおける、アンダー対策としてのフラットスクリーン

 

 

 

 

 

 

 ほとんど高坂さんの説明通りだが、フラットスクリーンに対してアンダーを行うと、リムへのドライブコースを空けてしまうことになるため、オフェンス有利となる。

これに対して、スクリナーDFがあらかじめカバーに出るようなら、スクリナーのスリップインが容易に成立することになる。

 

 

 

【追記:2018/1/30】PNRにおけるロールインへのアングルチェンジ・パス

 

 

 

 

 Pick and Rollに際し、三人目のプレーヤーを介してロールマンにボールを入れるコンセプト。

コーナー・ウィングを介すのがオーソドックスだが、引用動画のようにトップを介するパターンもある。

相手がハードヘッジやスイッチを用いるときに特に有効になる。

また、最後の引用動画のように、ロールマンに入れると見せかけてスキップパスを出すというのも重要コンセプト。

 

以上。