Single-Side Bump Actionまとめ
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Single-Side Bump Action(あるいはSingle Tag Action)については、拙記事『現代バスケットボールの基本的な動き』にて紹介したことがあるが、今回様々なパターンの紹介もかねて、まとめ直してみることにする。
追記:2020/4/6:まとめ動画:
Single-Side Bump Actionは、上記のように、ボールサイド・コーナーに1人置いた状態でSide PNRを行い、コーナーDFによるスクリナーへのTag(ないしBump)を逆手に取って攻めるオフェンスコンセプトのことである。
上図の通り、コーナーDFがスクリナーのTag(ないしBump)に向かえば、コーナーに居るプレーヤーが自ずとオープンになる。コーナーのプレーヤーは、状況に応じて、コーナーステイか、ウィングへのReplaceを選択し、オープン3Pをまず狙う。これがSingle-Side Bump Actionの第一オプションとなる。
参考ツイート↓
ブログ用。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) May 24, 2019
Single−Side Bump Actionの基本パターンは、コーナーDFによるtagを逆手に取った、コーナーのシューターによるオープン3P。
このシーンではシューターは全く動いていないが、シューターがウィング方向へ位置調整、ないしReplaceするパターンも多い。
引用元→https://t.co/zsvB89pqAQ pic.twitter.com/4mNc0egz87
ただし、下図のように、コーナーDFが十分にTag(ないしBump)を行って来ない場合は、スクリナーのロールに直接パスをすることが好ましい。
コーナーDFのTag(ないしBump)の状況に応じて、コーナーのプレーヤーにパスするか、ロールにパスするかを適切に選択することが求められる。
参考ツイート↓
ブログ用。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) May 24, 2019
Single−Side Bump Actionにおいて、コーナーDFがスクリナーをきちんとtagしてこない場合は、そのまま直にスクリナーのRollにパス出来るということになる。
引用元→ https://t.co/zsvB89pqAQ pic.twitter.com/jAffo4z65t
上記の2つのパターンが、Single-Side Bump Actionの基本パターンになるが、発展的パターンを以下に紹介していこう。
このパターンは、スクリナーDFがショウDF、特にハードショウを行う場合に有効だが、コーナーのプレーヤー経由でスクリナーのRollにパスすることで、イージースコアを狙うことが出来る。
スクリナーを一瞬TagしたコーナーDFが頑張ってコーナーのシューターにクローズアウトしようとすれば、却って簡単なペイントショットが生まれてしまうわけだ。
ハンドラーから直接Rollへパスするのではなく、コーナーのプレーヤーを経由して角度を変えてパスを入れることから、私はこのコンセプトをAngle Change Passと読んでいる。
参考リンク↓
上図では、コーナーのプレーヤーにパスが入った際、そこからスクリナーにパスするのではなく、スクリナーによるRoll & Clearoutを利用して、コーナーのプレーヤーによるドライブ&スコアを狙うパターンを示している。
角度を変更してドライブを狙うという意味で、私はこのコンセプトをAngle Change Driveと表現している。
以下にも示すが、このコンセプトは、DFがDropやショウDFではなく、スイッチDFを行ってきた場合にも同様に有効になる。
参考ツイート↓
ブログ用。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) May 24, 2019
Single−Side Bump Actionの派生パターンとして、Angle Change Drive(Clearout)がある。
コーナーへパスが飛んだ後、スクリナーDFがRoll & Clearoutを行い、コーナーからのドライブをアシストする形。 pic.twitter.com/PXuHjt4NAX
ブログ用。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) May 24, 2019
Single−Side Bump ActionにおけるAngle Change Drive (Clearout) は、以下のように、PNR Switchに対しても有効的である。 pic.twitter.com/m83jQeoOBm
上述したように、Angle Change DriveはPNR Switchに対しても有効だが、それ以外にもPNR Switch対策となるコンセプトを2つ紹介しておこう。
このコンセプトについては、スイッチDFの攻略法 追加の方でも紹介したことがある。
Switch & UnderでRollへの簡単なパスを防ぎ、かつコーナーDFをスクリナーTagに駆り出すことを防いで、コーナーのプレーヤーのセパレーション(ズレ)を発生しないように守ってきた場合は、上図のように、コーナーのプレーヤーのReplace経由でポストのサイズミスマッチを攻めるCorner Filledと呼ばれるコンセプトで攻めるのが有効になる。
参考ツイート↓
ブログ用。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) May 24, 2019
Single−Side Bump Actionの対策として、Switch & UnderでスクリナーのRollへのパスを防ぎ、コーナーもオープンにしないという手法が考えられるが、以下のようにコーナーのReplace経由でサイズミスマッチのポストを攻めるというカウンターがある。
動画引用元→ https://t.co/BJB0n3BLHl pic.twitter.com/pgY49eVQnJ
コーナーのプレーヤーのReplaceにパスが出しにくい場合は、下図に示すように、スクリナーがRoll & Clearoutし、それに合わせてハンドラーがクロスオーバー→ドライブを仕掛けてイージースコアを狙うDrive It Backというコンセプトが有効になる。
このコンセプトも、スイッチDFの攻略法 追加で紹介したことがある。
参考ツイート↓
ブログ用。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) May 24, 2019
Single−Side Bump Actionにおけるスイッチアタックとして、そもそもコーナーのプレーヤーのReplaceにパスが出しづらい場合などでは、スクリナーによるRoll & Clearoutを利用してハンドラーがペネトレイトするDrive It Backというオプションも重要になる。 pic.twitter.com/Ai3KnRUc0J
ベーシックでありながら奥の深いSingle-Side Bump Actionというコンセプトを読者の皆様がマスターするにあたり、この記事が役に立てば幸いである。
【追記:2019/10/19】
追加のパターンとして、”Single Tag Dive”を紹介する。
ギリシャvsモンテネグロから、ギリシャの‘short’ PNR → Single-Side Bump Action。
— 現代バスケットボール戦術研究(MBTR) (@MBTResearch) September 13, 2019
コーナーDFによるロールへのtagを逆手にとって、コーナーがダイブする応用パターン。(いわば、Single Tag Dive)
Single-Side Bump Actionの基本パターンについては https://t.co/sYNoMNiquu をどうぞ。 pic.twitter.com/BYZHiHUmdP
コーナーDFによるRollerへのTagを逆手に取り、コーナーがダイブしてペイントショットを狙うパターン。
余談になるが、この仮称”Tag Dive”アクションは、Single SideよりもむしろDouble Sideで用いられることが多い印象である。(”Jump Switch"(=Wall)コンセプト(参考リンク)の存在や、”Ultimate Helper”パターン(参考リンク)の存在の影響?)
”Double Side” Tag Diveの例:
That @olympiacosbc ball movement 👏#7DAYSMagicMoment pic.twitter.com/bRUr9o7ZTG
— Turkish Airlines EuroLeague (@EuroLeague) October 4, 2019
WHAT AN AMAZING DUNK!#7DAYSEuroCup #DunkOfTheNight pic.twitter.com/lkl754bhbx
— 7DAYS EuroCup (@EuroCup) October 2, 2019
※過去記事を系統別にまとめたTogetterはこちら↓