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Pistol Actionまとめ
最近、MBTRのツイッターアカウントの方で質問箱を受け付けているのだが、思いの他Pistol Action(21 Series)に関する質問が多かった。(これまでの質問対応のまとめはこちら→バスケットボール戦術に関する質問箱まとめ - Togetter)
そこで今回は、Pistol Actionのコンセプトとパターンについて紹介していく。
参考動画はこちら。
Pistol Actionとは、2番-1番を軸に、5番のスクリーンを組み合わせた3人で早い段階での得点を目指すEarly offenseの一種である。
以下に示すようなパターンがある。
2番-1番のハンドオフ(ないしハンドオフ・フェイク)及びボールスクリーンに対し、5番がフレアスクリーン或いはボールスクリーンをセットする、という形が基本で、そこからWiperやWedge Rollといった様々な派生が生まれてくる。
実に多くのチームで採用されている超定番コンセプトなので、一通りの理解が必須であろう。
Short Roll紹介
Short Rollとはその字面通り、PNRにおいて、ロールインするプレーヤーが、短いロールイン(ペイントに入らない程度のロールイン)でパスを受け、そこからオフェンスを展開するというコンセプトである。
以下が参考動画。
深くダイブするロールインよりもパスを入れやすい他、通常のエルボーエントリーよりもボールマン・プレッシャーが限定的であり、また相手がローテーションしている間にAttack or Passを行えるという構造があり、ロールマンの得点力&パス能力が高い場合は、極めて厄介なコンセプトである。]
追記:2020/4/6
参考動画を以下に追加する。
Short Roll Compilation - YouTube
Late Switch vs Pick&Pop
文字通り、Pick&Popに対して、Late Switchを用いて守るコンセプトである。
通常、スパーズのP&Rディフェンス(Drop, Late Switch, etc)で指摘したように、DropディフェンスはスクリナーのPopにあまり強くない。
ところが、ここでLate Switchを用い、ハンドラーDFがポップしたビッグマンへスイッチすることによって、ポップによるギャップ発生を抑制することが出来る。
通常のスイッチの場合は、スクリナーがそのミスマッチを用いてポストアップし、簡単に得点されてしまう。
しかし、Dropを基本とし、ポップに対してLate Switchを行うという形を取れば、通常のスイッチのようなサイズ・ミスマッチの利用は発生しない。
一応いくつかデメリットはある。
Late Switchするかしないかのコミュニケーション・ミスの発生の危険性は常にあるし、Late Switchされたことにハンドラーが気付けば、ハンドラーはそのままスピード・ミスマッチを1on1で攻めることが出来る。他にも、スクリナーのスリップ・ポップなどにはケアが間に合わず、ワイドオープンを作られやすい。
しかし、スクリナーがポップからのプレーを得意とするチームに対しては、基本的に有効なディフェンス・コンセプトとなってくるのではないだろうか。
以上。