現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

基本ムーブメント、セットオフェンス、DFシステム、ゾーンアタックなどを日々研究・解説しています。

Pistol Actionまとめ、Short Roll紹介、Late Switch vs Pick&Pop

Pistol Actionまとめ

最近、MBTRのツイッターアカウントの方で質問箱を受け付けているのだが、思いの他Pistol Action(21 Series)に関する質問が多かった。(これまでの質問対応のまとめはこちら→バスケットボール戦術に関する質問箱まとめ - Togetter

そこで今回は、Pistol Actionのコンセプトとパターンについて紹介していく。

参考動画はこちら。

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Pistol Actionとは、2番-1番を軸に、5番のスクリーンを組み合わせた3人で早い段階での得点を目指すEarly offenseの一種である。

以下に示すようなパターンがある。

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2番-1番のハンドオフ(ないしハンドオフ・フェイク)及びボールスクリーンに対し、5番がフレアスクリーン或いはボールスクリーンをセットする、という形が基本で、そこからWiperやWedge Rollといった様々な派生が生まれてくる。

実に多くのチームで採用されている超定番コンセプトなので、一通りの理解が必須であろう。

 

 

Short Roll紹介

Short Rollとはその字面通り、PNRにおいて、ロールインするプレーヤーが、短いロールイン(ペイントに入らない程度のロールイン)でパスを受け、そこからオフェンスを展開するというコンセプトである。

以下が参考動画。

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深くダイブするロールインよりもパスを入れやすい他、通常のエルボーエントリーよりもボールマン・プレッシャーが限定的であり、また相手がローテーションしている間にAttack or Passを行えるという構造があり、ロールマンの得点力&パス能力が高い場合は、極めて厄介なコンセプトである。

 

 

Late Switch vs Pick&Pop

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文字通り、Pick&Popに対して、Late Switchを用いて守るコンセプトである。

通常、スパーズのP&Rディフェンス(Drop, Late Switch, etc)で指摘したように、DropディフェンスはスクリナーのPopにあまり強くない。

ところが、ここでLate Switchを用い、ハンドラーDFがポップしたビッグマンへスイッチすることによって、ポップによるギャップ発生を抑制することが出来る。

通常のスイッチの場合は、スクリナーがそのミスマッチを用いてポストアップし、簡単に得点されてしまう。

しかし、Dropを基本とし、ポップに対してLate Switchを行うという形を取れば、通常のスイッチのようなサイズ・ミスマッチの利用は発生しない。

一応いくつかデメリットはある。

Late Switchするかしないかのコミュニケーション・ミスの発生の危険性は常にあるし、Late Switchされたことにハンドラーが気付けば、ハンドラーはそのままスピード・ミスマッチを1on1で攻めることが出来る。他にも、スクリナーのスリップ・ポップなどにはケアが間に合わず、ワイドオープンを作られやすい。

しかし、スクリナーがポップからのプレーを得意とするチームに対しては、基本的に有効なディフェンス・コンセプトとなってくるのではないだろうか。

 

 

以上。