今回は、PICKANDPOP.NET | powered by Zak Boisvertから、二つの記事(&動画)を紹介する。
スイッチDFの攻略法
この記事(&動画)では、スイッチDFの攻略法を種類別に細かく紹介してくれている。
一つ一つ図解付きで解説していこう。
HITBACK
5→1 PNRでスイッチさせた後、他のプレーヤーとパス交換してアウトサイド・ミスマッチを攻撃するコンセプト。
1-5の平面のミスマッチを攻めるにあたって、5DFにヘルプDF↔ボールマンDFを行き来させることで、平面のギャップを作りやすくしている。
また、パス相手(この場合は2)のマークマンDFを一時的に外へ引き出すことで、中のスペースを広げることも出来る。
EVERTHING COMES OUT IN THE WASH
come out in the washは「最終的にはうまくいく」という意味で、5→1 PNRでアウトサイド・ミスマッチを作った後、ボールムーブやドライブ&キックアウトを繰り返して、スコアを狙うというコンセプト全般を指す。先に紹介したHITBACKも、この方針のうちの一部ということになる。
SCREEN YOUR OWN MAN
スイッチDFでは、シューターのカットアウトにスクリーンがセットされた場合、スクリナーDFがSWITCH OUTを行ってケアするのが普通である。
これに対し、スクリナーが、2DFではなく、自分のマークマンである5DFにスクリーンする(SCREEN YOUR OWN MAN)ことで、DFを混乱させ、オープンショットを作ることが出来る。
"154" ACTION
4→1 PNRから、5→1 PNRに繋げるコンセプト。
図のように、二回目のPNRを比較的鈍重な4DFと5DFが守らなくてはならないというシフトになっており、平面のギャップを作りやすい構造になっている。
SCREEN WITH WEAKEST DEFENDER'S MAN
一番ディフェンス力の弱い(特に、サイズが小さい)DFにマークされているプレイヤーがボールスクリーンを行い、わざと(スコア能力の高い)ボールマンへスイッチさせて、そのミスマッチを攻めさせるというコンセプト。
GSWvsCLEでは、このコンセプトによってレブロンvsカリーが作られ、レブロンが簡単に得点するという場面が散見される。
BUNCH FORMATION
現代バスケットボールの基本的な動きで紹介した”Double Stagger”を用いるコンセプトである。
図のように、二枚のスクリーンをセットした複雑なカッティングは、スイッチDFをしばしば混乱させる。特に5によるScreen your own manを組み合わせると、アウトサイドにギャップを生みやすくなる。
BIGS PUNISH SMALLS ON OFFENSIVE GLASS
スクリーン等によってビッグマンとガードのミスマッチが生じた際、ビッグマンがサイズ差を利用してオフェンスリバウンド→プットバックを試みるコンセプト。
余談
紹介記事以外の代表的なスイッチDFアタックとしては、Slipムーブがある。
他にも、Backdoor(Reject)ムーブも有効になる場合がある。
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"P&RからPickを取り去る"という革命
シンプルに、マイク・ダントーニの言葉を引用してこの記事を終わりにしたいと思う。
"君がピックをする理由は、PGかボールハンドラーにアドバンテージをもたらすことだろう"とダントーニは言った。"君がピックを狙い、それが(マークマンの)声で伝わってディフェンスにばれたら、そのとき君は(飛び込むべき)ポジションへと飛び込めばいい。そうしたらオフェンスにアドバンテージが生まれる。その動きは大いに役立つ。行きなさい。君は圧倒的優位に立てる。きちんとスクリーンをかけたりしなくていい。君はただ(飛び込むべきポジションへ)行けば良いのだ。"
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