現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

現代バスケットボール戦術研究(Modern Basketball Tactics Research)

基本ムーブメント、セットオフェンス、DFシステム、ゾーンアタックなどを日々研究・解説しています。

STSに対するスイッチ / Zipper SOBに対するスイッチ / DHOの基本オプション

STSに対するスイッチ

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オーソドックスなCross Screen - Down Screen (Screen the Screener Action)に対して、スイッチを用いて守るコンセプト。

x2は4のケアをしなければならないこともあって、どうしても5のスクリーンを完全に回避するのは難しい。

x5がスイッチすることも不可能ではないが、5がオープンになったり、5対x2のミスマッチが出来る危険もある。

そこで、ヘルプサイドのx3が2へスイッチ、x2が3へスイッチすることで、ギャップやミスマッチを最小化できるのである。

 

 

Zipper SOBに対するスイッチ

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Zipper Cutを用いたSOB(Sideline out of bounds、サイドセットのこと。SLOBとも)に対するスイッチDFコンセプト。

上図の通り、Zipper Cutした2にボールマンDFのx1がスイッチ、ボールマンの1に対してx2がスイッチする。

毎度行うのではなく、接戦の試合の終盤といったここ一番で用いる。

5のシールに結局入ってしまうことも少なくないが、相手のSOBを大きく妨害できる優れたコンセプト。

 

その他、スイッチDFに関する記事紹介

mbtr.hatenablog.com

mbtr.hatenablog.com

mbtr.hatenablog.com

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mbtr.hatenablog.com

 

 

DHOの基本オプション

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DHOは、頻出のアクションだが、いくつかの基本パターンがある。

まず、ユーザーDFが完全にアンダーしてくる場合は、スクリナーの背後を用いてオープンショットを作ることが出来る。(Shot vs Under)

相手がスイッチ、ないしハードショウを用いてくる場合は、ハンドオフをキャンセルして、ハンドラーがそのままペネトレイトすることが推奨される。(DHO Through)

また、DHOで手渡した瞬間に逆方向にボールスクリーンをかけるというオプションもある。相手がタイトに守ってDHOのギャップを潰しに来たときほど、このオプションは有効となってくる。(DHO-PNR)

DHOに関する推奨・参考リンク

ameblo.jp

 

【追記:2018/3/17】

 

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DHO Invert (Inverted Ballscreen)は、DHOと見せかけて、DHOレシーバーがボールスクリーンをかけ、DHOハンドラーがそのままドライブするオプションである。x1(1のDF)は1が普通にレシーブすると思っていてカバーポジションを取っていないし、x5は5のレシーバー(1)へのカバーや5のDHO Throughに注意しているためあっさりとボールスクリーンにかかりやすい。意表を突く形で、5のドライブが発生することになる。

1がx1に対して、Screen your own man気味にスクリーンをセットするという手法もある。

参考動画は以下。

www.youtube.com

 

 

【追記:2018/12/4】

スキルメモ(スクリーンを掴む、ハンズオフの基本スキルとしてのレッグスルービハインドetc)で紹介した通り、レッグスルービハインド・パスも、DHOの基本オプションに入ってくる。詳しくは当該記事を参照していただきたい。

 

以上。